GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設するメリット・デメリットとは?法人口座の開設手順やQ&Aも解説!
GMOあおぞらネット銀行は、2018年にあおぞら信託銀行から商号変更してできた銀行で、インターネット銀行の中でも法人向けサービスの充実度に対する評価が高い銀行のひとつです!
個人向けサービスに加えて、法人向けの口座や金融サービスを展開しています。
この記事では、GMOあおぞらネット銀行の基本的な情報、法人口座を開設するメリット・デメリット、法人口座の開設手順、ビジネスローン「あんしんワイド」の特徴などについて詳しく説明します!
目次
GMOあおぞらネット銀行の法人口座とは?
GMOあおぞらネット銀行では個人向けサービスのみならず、法人口座に関する商品・サービスも提供しています。法人口座の支店には、法人営業部、法人第二営業部、法人第十営業部があります。
GMOあおぞらネット銀行が法人口座に関して提供している主な商品やサービスと、その概要・解説は以下の通り。
主な商品
- 円普通預金:24時間365日可能
- 円定期預金:1,000円以上
- 外貨普通預金:8種類
- 店頭外国為替証拠金取引(GMOあおぞらFX):18種類の通貨ペア
- 極度型ローン(あんしん10万円):最短即日で利用可能
主なサービス
- 振込・振替:安価な手数料
- 総合振込:大量の振込をまとめて実施
- 振込入金口座:入金照合サービスにより事務作業効率化
- 口座振替:毎月の支払を自動的に口座から引き落とす
- 複数口座(追加口座):法人顧客は最大20口座まで保有可能
- ビジネスデビットカード:法人口座のキャッシュカードにデビット機能を付帯
- 給与前払いサービス(提携):Payment Technology社提供
- ビジネスサポートサービス:法人顧客のビジネスに役立つサービス紹介
- 預金債権保全くん:ファイナンス事業者向けの債権保全業務の高度化を支援
ビジネスローンや提携サービス
融資枠型ビジネスローン(あんしんワイド)もGMOあおぞらネット銀行が提供している金融商品です(後述)。融資枠内であればいつでも自由に借入が可能です。適用金利は0.9〜1.4%(年利)、借入限度額は最大1,000万円、となっています!
GMOあおぞらネット銀行が法人口座に関して提供している主な商品やサービスには、GMOあおぞらネット銀行自身が提供しているものと他の企業と提携して提供しているものがあります。提携サービスについては、提携企業によってサービス内容が異なっているので注意が必要です。
GMOあおぞらネット銀行 法人口座の基本情報
GMOあおぞらネット銀行の法人口座は、GMOあおぞらネット銀行の振込手数料は無料、他行向けの振込手数料は振込金額にかかわらず一律145円(税込み)と、他行に比べると安価になっています。
また、GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設すると無料でMastercardまたはVISAのデビットカードを作成することが可能です。このデビットカードは作成時の与信審査が不要で、手軽に作ることができます。また、利用実績に応じてポイントも貯められるので、とてもお得なカードです。
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設するメリット
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、下記のようなメリットを挙げることができます。
- 店頭窓口で手続きをする必要がない
- 最短で当日中に口座を開設することができる
- バーチャルオフィスの登記住所でも申し込むことができる
- 手数料の負担を軽減できる
- 振込の照合作業を効率化できる
店頭窓口で手続きをする必要がない
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、銀行の窓口に出向く必要はありません。
インターネット上ですべての口座開設手続きを進めることが可能で、一般的には、法人口座を開設する場合には、銀行の窓口に出向いて必要書類を提出し、担当者と相談して手続きを進めます。
しかし、GMOあおぞらネット銀行では必要書類の提出も電子化されているため、オンライン上で効率的に口座開設手続きを進めることが可能です。こうした点は、インターネット技術の活用に定評があるGMOフィナンシャルホールディングスの資本参加による影響が大きいということができます。
最短で当日中に口座を開設できる
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設するメリットとしては、最短当日中に法人口座を開設することができる点も挙げることができます。一般的には、法人口座を開設する場合には会社の存在確認や事業活動の確認などに時間がかかることが考えられるため、早くても数日は必要になります。
しかし、GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、本人確認が完了すれば最短で当日中に法人口座を開設することができます。ただし、
- スマートフォンを所有
- 法人の代表者と取引責任者が同一人物
- 取引責任者が本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を1点保有
という条件を満たしていることが必要です。
バーチャルオフィスの登記住所でも申し込むことができる
多くの銀行ではバーチャルオフィスでの住所登記を認めていませんが、GMOあおぞらネット銀行ではバーチャルオフィスで登記されている法人であっても、問題なく法人口座の開設を受け付けています。
資金面などの制約からバーチャルオフィスを利用して起業した法人にとっては、大きなメリットのひとつです。
手数料の負担を軽減できる
GMOあおぞらネット銀行の法人口座を利用することで手数料の軽減できることもメリットです。
同じGMOあおぞらネット銀行の口座に振込をする場合は手数料は無料です。他行に振込をする場合も、振込金額にかかわらず、一律145円(税込み)と安価に設定されています。
他行の場合は振込金額によって振込手数料が変動したり、同じ銀行に振り込む場合でも振込手数料がかかったりする場合もあるので、会社のコスト削減に寄与できるメリットがある法人口座ということがいえます。
振込の照合作業を効率化できる
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設すると、口座への入金データを照合する作業を効率化することが可能な振込入金口座を利用できるようになります。
通常の入金管理作業は、どこの取引先から振り込まれた入金データなのかを1件ずつ照らし合わせたうえで、誤った情報(請求額や振込名義など)を修正することが必要な、とても煩雑な作業です。
しかし、GMOあおぞらネット銀行の振込入金口座では、法人口座を開設済みの利用者であれば利用することができる入金管理専用のバーチャル口座となっています。具体的には、X社、Y社、Z社、のそれぞれにID番号を割り振って、照合作業を省略することができます。コスト負担(初期登録料・月額利用料は無料を気にすることなく利用することが可能です。
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設するデメリット
一方GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、以下のデメリットも挙げられます。
- GMOあおぞらネット銀行と提携しているATMが少ない
- 法人口座が海外送金に対応していない
GMOあおぞらネット銀行と提携しているATMが少ない
GMOあおぞらネット銀行と提携しているATMが少ない点はデメリットのひとつです。
GMOあおぞらネット銀行と提携しているATMは、セブン銀行、イオン銀行、ゆうちょ銀行、の3つのみ。セブン銀行のATMは、セブンイレブンやイトーヨーカドー内に設置されています。イオン銀行のATMは、イオングループやミニストップに設置されています。
ゆうちょ銀行のATMは郵便局やファミリーマートに設置されています。しかし、提携ATMが3つしかないと非常に不便だと思うかもしれませんが、少なくとも都会であればセブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニは多数あります。さらに、地方には郵便局は必ずあるため、実際にはそれほど不便さを感じないかもしれません。
法人口座が海外送金に対応していない
GMOあおぞらネット銀行の法人口座は、海外送金に対応していません。海外送金をする場合は、他行の銀行口座を利用する必要があるため、海外企業と頻繁に取引をしている企業の法人口座としては大きなデメリットになってしまいます。
なお、個人口座の場合は、PayForex(海外送金サービス)を利用して海外に送金することが可能です。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設審査は厳しい?
世界的に銀行口座の不正使用やマネーロンダリング(不正な資金の洗浄行為)などの防止の観点から、法人口座の開設は厳しく審査されるケースが増えています。しかし、GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設はそれほど厳しいという声は聞こえてきません。
これは、法人口座を開設する際に他のネット銀行と比べると、多くの書類の提出が必要になるからです。多くの書類を提出するため、事業の実態を確認できて、怪しげなビジネスを行っていないことがわかるので、口座開設の審査には通過しやすいということができます。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座の審査基準は?
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合の審査基準は、公開されてはいません。ただし、審査基準で重要なポイントは、実際に法人が事業活動を行っていて、企業としての実態があることが確認できる必要があります。
形ばかりのペーパーカンパニーの場合は、不正な目的で法人口座が利用されてしまう可能性があるので審査において、企業実態がないことが判明すれば法人口座を開設することはできません。したがって、必要な提出書類の中で、事業内容を確認できる書類が最重要とされているのです。
他には、資本金額や会社・代表者の信用状況なども審査の対象項目となる可能性があります。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設はそれほど厳しいという声は聞こえてこないため、以下がすべて該当するかはわかりませんが、過小資本であったり、過去に破産や債務整理などの金融事故を起こしている場合にも、審査を通過できない可能性があります。
審査落ちする人の特徴
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する際に審査落ちする人には、以下のような特徴があります。
- 書類の記入内容に漏れ・誤りがある
- 事業内容が明確でない
書類の記入内容に漏れ・誤りがある
提出した書類の記入に内容に漏れや誤りがあると審査落ちしてしまう可能性があります。例えば、登記書類に記載されている会社の住所と口座開設申込書の住所が異なっているような場合には審査を通過できないおそれがあります。
つまり、登記されている場所で事業を営んでいることが確認できなければ、審査でNGと判断されてしまいます。単なる不注意で間違っただけかもしれませんが、審査する側は厳しく判定する必要があります。したがって、記入漏れや記入ミスをしないように細心の注意を払って提出書類には記入することが必要です。
ただし、GMOあおぞらネット銀行では、書類に不備があった場合は審査担当者からのサポート連絡がきます。一度審査でNGになっても諦めず、サポート内容に沿って対応をすれば口座開設できる可能性は高まるでしょう。
事業内容が明確でない
法人の事業内容が不明確な場合には、開設した口座が犯罪に使用されてしまう可能性があると判断されて、審査に通過しないおそれがあります。
複数の多岐にわたる事業を展開していてすべての事業に関する説明が困難な場合は、中核となる事業をひとつ選んで、その事業についてしっかりと説明するような工夫が必要になります。
審査に通るためには、事前の書類準備が大切
GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設の審査に通るためには、事前に必要な提出書類を準備しておくことが大切です。提出した書類の記入漏れや不足が発覚した際にも、余裕を持って準備していれば焦ることなく対応することができます。
公的書類が不足していたことが分かった場合には、再交付に時間を要する場合も考えられるので、時間的に余裕を持って早めに事前の書類準備を進めておくことがとても大切です。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座の開設手順
GMOあおぞらネット銀行の法人口座の開設手順は、最初に口座開設フォームに入力します。次に、法人口座開設ナビにログインして必要書類を提出します。最後に、GMOあおぞらネット銀行からの郵送物を受け取って、初期設定をすれば法人口座の利用を始めることができます。
必要書類
GMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設するためには、事業内容を確認できる書類が必要です。
法人口座開設の流れ
GMOあおぞらネット銀行の法人口座の開設手順は、最初に口座開設フォームに入力します。次に、法人口座開設ナビにログインして必要書類を提出します。最後に、GMOあおぞらネット銀行からの郵送物を受け取って、初期設定をすれば法人口座の利用を始めることができます。
法人口座開設にかかる時間
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、問題がなければ、申し込んだ当日に口座を開設することが可能です。通常は、1週間程度の時間がかかるので、急いで法人口座を開設する必要がある場合には便利です。
ビジネスローン「あんしんワイド」
商品名 | 融資枠型ビジネスローン あんしんワイド |
金利 | 0.9〜14.0%(年利) |
借入限度額 | 最大1,000万円 |
借入方法 | ・インターネットバンキング (24時間365日お申込み可能) ・自動借入 (自動借入機能をお申し込みの場合のみ) |
資金使途 | 事業目的 |
ビジネスローン「あんしんワイド」は、GMOあおぞらネット銀行が提供している商品です。ビジネスローンとは、事業目的に利用する資金を調達するための金融商品です。銀行口座の入出金明細など、直近7ヶ月以上継続している取引データなどに基づいて審査を実施します。なお、決算書の提出は必要ありません。
融資枠内なら繰り返し借りられる
ビジネスローン「あんしんワイド」は、設定された融資枠(極度枠)の範囲内であれば、いつでも繰り返して利用することが可能です。
創業年からローンに通る
ビジネスローン「あんしんワイド」は、直近7ヶ月以上継続している取引データなどがあれば創業した年から利用することが可能です。
創業直後の運転資金などにも対応することができるので、大手のメガバンクなどからローンの審査が降りなくてもあんしんワイドであれば審査に通る可能性が高いです。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座に関するQ&A
GMOあおぞらネット銀行の法人口座に関するQ&Aについて、以下の通り説明します。
審査に落ちた場合、再度申込みは可能?
審査落ちした原因が明確な場合は、その原因に対応したうえで、時間をおいてから再度申し込んでみましょう。ただし、金融事故が原因の場合は、信用情報機関の登録情報が消えるためには5~10年くらいの時間が必要なので、滞納している借金などを完済してから5~10年くらいは法人口座を開設できない可能性があります。
固定電話番号がない法人でも口座開設できる?
GMOあおぞらネット銀行の法人口座は固定電話がない法人でも開設することができます。金融機関によっては、固定電話を持っていることを法人口座開設の条件としているところもあります。これは、かつては固定電話を引けるだけの資金力と信用があることを証明できるものと考えられていたためです。
現在では、ビジネスにおいて携帯電話を使用することが一般的になっているため、以前のように固定電話回線の保有を重視しなくなっています。審査においては、固定電話回線がないよりは、あったほうがいくらかよい、という程度だと考えられます。GMOあおぞらネット銀行では固定電話を法人口座開設の必須条件とはしていません。
登記住所が自宅やシェアオフィスでも口座開設できる?
GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設する場合には、法人の登記住所が自宅やシェアオフィスでも問題なく開設することができます。自社ビルを構えて事業を展開しているような法人は信用力も高いと考えられますが、法人口座の開設における審査で重要なことは事業の実態があるかどうかという点です。
登記住所がどこであっても、しっかりとした事業を営んでいることを確認できれば審査に通過できる可能性は高まります。
まとめ
GMOあおぞらネット銀行は、審査のポイントを押さえておけば、創業年でもビジネスローンを利用することが可能な法人口座を開設することができます。GMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設するメリット・デメリットを踏まえて、上手に利用することが大切です。